音楽は食べもの

僕が発見した音楽の記録

EDEN : 美しくも儚いアイルランド気鋭のサウンド

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気候というものがどれだけ人々のメンタルに影響を及ぼすのか、知れたもんではないが、音楽を聞く限りではアーティストの音に強く反映されていると感じる時がある。

EDEN(エデン)の1stアルバム「Vertigo」を聞いて、彼の出身を知った時、あぁなるほどなと、どこか腑に落ちるものがあった。

彼の出身であるイギリス/アイルランドは一年中どんよりした気候で霧が濃く、雨が多い印象だ。その気候のどんよりとした不穏な感じがアルバムの楽曲にも醸し出されているように思った。


EDEN - start//end (official video)


Vertigo はそのどんよりとした薄暗い雰囲気の中に美しいメロディと成熟した歌声、鋭いエレクトロなサウンドが組み合わさっていて、なんとも言えない傑作になっている。Jack Garrat (ジャック・ガラット)にも似た、ソウル/R&Bのような力強さも感じる。世界の音楽はどんどんジャンルレスになっている。


さて、EDENについてあまり日本では話題になってないようなので、この影響力が塵にも等しい僕のブログで密かにファンであることを公言したいと思う。誰も知らぬアーティストがメジャーになった時に、あぁその人?デビュー当時から知ってるけどなにか?ってドヤ顔するようなこと一度はやってみたかった。←

とはいってもEDEN はもうヨーロッパ、アメリカでは無名とは言えないほど聞かれているアーティストで、すでにワールドツアー回ってるしアルバムを出す前に日本のフジロックにも来てる。


そんなEDEN 本人について少し触れていこうと思う。

本名はJonathon Ng(ジョナサン・ウン)
95年生まれアイルランド育ち。幼少期クラシックバイオリンを習い、その後ピアノ、ドラム、ギター、ベースを独学で演奏するようになり、現在はシンガーソングライターとしても音楽プロデューサーとしても活動している。もともとThe Eden Projectという名前で活動していて、何枚かEPも出してる。

このEden Projectという名前で僕は彼のことを知った。youtube やsoudcloud ですでにかなりのファンを獲得していたように思う。

この頃のEPにビヨンセの「Crazy in Love」のカバーがあるんだけど、物凄くエモーショナルに仕上がってるので聞いてほしい。


The Eden Project - Crazy in Love ft. Leah Kelly


他のカバーや楽曲についても言えるけど、もれなくエモーショナル。情緒的。哀愁に満ちてる。彼の曲が一つでも好きになった人は、もはやどの曲を聞いても気持ちよくなれると思う。笑

Vertigoにもどろう。
このアルバム名、直訳すると「めまい」なんだけれど、アルバム一聴すると言い得て妙って感じでしっくりくる名前だ。彼自身は、特に考えるまでもなくアルバム制作スタートしたときからVertigoと呼んでいたらしい。

Eden Projectの頃から比べて、Vertigoにはそれまでには聞いたことのない音を取り入れていて、彼がこのアルバムの曲ひとつひとつで新しい音に挑戦しているように感じた。どれ一つとして被らないんだからすごい。

そしてアルバム通して聞くと1つの映画を鑑賞しているような、そんな情緒とドラマを感じさせる仕上がりになっている。若干二十歳前後の青年になぜこのような作品を作り出せるのか、到底僕の理解には及ばないけれど、とにかくこれからも目が離せないアーティストになった。


VertigoとEPの楽曲もsoundcloudに公開されているのでどうぞ。enjoy!

soundcloud.com